KGヒストリー
NO.16 ベーツ院長とMastery for Service
1920(大正9)年、ニュートンの後、第4代院長に選任されたC.J.L.ベーツ(1877-1963)はカナダの宣教師である。クイーンズ、エール、トロント、モントリオール各大学に学び、ウエスレイアン神学校在学中に東洋伝道への献身を決意。1902(明治35)年来日し、東京、甲府で伝道に従事したが、カナダ・メソヂスト教会が学院の経営に参加した1910(明治43)年、代表の一人として来学。新設の高等学部長、院長、初代学長の要職を歴任、その間、学院のアカデミズムの高揚に努力を傾注した。W.R.ランバス(1921.9.26横浜にて召天)以来の愛と奉仕の精神を生かすため、真の自由と広い文化的素養を備えた人間形成の指標として”Mastery for Service”を提唱し、今日までスクール・モットーとして生きている。
「私どもは弱きを求めません。強からんことを希います。主たらんことを希います・・・・・しかし私どもが主たらんと欲する趣意は、己一個の富を求めてではなく、以って世に仕えるためであります・・・・・人間であれ、主であれ。同時に、真に人道のために仕える者たれ」(『商光』 創刊号所収/1915年2月)。
上ケ原移転や大学昇格の大事業もベーツ院長の指導のもとに行われた。太平洋戦争勃発直前の1940(昭和15)年12月、やむなく辞任、帰国するその日まで学院発展のために力を尽くしたベーツは、別れに際し、後事を託す数人の教え子、教職員を部屋に招き、ともに祈り、学院のすべての友に宛てた次のメッセージを残した。
”Keep This Holy Fire Burning”「この聖なる火を絶やさないように」
- ニュートン院長を送る
- ベーツ院長の理論学講義
- ベーツ院長自筆・胸像